
口腔内に常在するカンジダ・アルビカンスという真菌が、異常に繁殖して起こる病気です。
全身的な要因として、抗生物質の投与、副腎皮質ホルモン療法、糖尿病、放射線治療中の悪性腫瘍患者など、抵抗力の減少により発症します。
また、口腔や義歯の清掃不良、唾液分泌の低下なども関連します。
通常、高齢者や幼児に起きますが、エイズなどの免疫抑制状態では若い人の口の中にも見られることがあります。
口腔の粘膜の表面に、白色の膜が点状や地図状に付着します。
この膜は、頬の内側や唇の粘膜、舌に発生しやすいですが、口角に発生して、びらんをおこすこともあります。
膜は、綿やガーゼでこするとはがれ、その下から湿って赤くなった粘膜綿が現れ、ざらざらして、ものを食べたときにしみたりします。
日頃から舌を主体とした口腔粘膜の清掃を心がけ、義歯の正しい清掃や管理、口腔乾が燥ある場合には唾液分泌や口腔の保湿を促す口腔ケアが重要です。
それでも症状が改善しない場合は、抗真菌薬の内服(ナイスタチン、アンホテリシンBなど)、軟膏の塗布、うがい薬の使用が必要となる場合があります。